腸活は脾が要!老化・精神にも関わる腸内細菌

こんにちは!

漢方薬店kampo's山口りりこ(薬剤師・薬膳師)です。

「小暑(しょうしょ)」

暑さが本格的になり夏に向かう頃です。

今年は梅雨が長いですね。

ジメジメした暑さに負けないように

いまできる養生をして参りましょう。

今日は消化吸収にまつわる

「脾(ひ)、腸内細菌」のお話をします。

2021.7.7小暑

1,脾(ひ)と腸内細菌

2,腸は精神に大きく影響

3,老化と腸内フローラ

4,こんな人は注意!セルフチェック

5,腸活おすすめ食材

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1,脾(ひ)と腸内細菌

漢方や薬膳を勉強すると五臓六腑の話は間違いなく出てきます。


五臓の1つである脾(ひ)は

食べたものから

気(エネルギー)血(養分)を作り出し

水分代謝を担っているところです。


一方、腸内細菌は

私たちの腸内で共生している菌のことです。

腸内には100兆個も生息していると言われ

お花畑のように見えることから

腸内フローラ

と言われます。

腸内細菌は私たちが食べたものを餌にして

多くの栄養素を代謝し私たちに与えてくれます。


しかし腸内細菌たちも好みがあります。

善玉菌の代謝産物はビタミンやミネラルなど有益なもの。

悪玉菌はアンモニアなどの体にとって有害なもの。


つまり腸内環境は

私たちが

「何を食べるか、食べないか」

によって左右されます。


漢方は3000年以上前からある学問。

腸内細菌は研究が進むにつれ徐々に生態がわかってきた現代医学。

もちろん人の体は1つです。

漢方薬店kampo'sでは

この腸内細菌は脾(ひ)の役割に含まれるのではないか

と考えています。



2,腸は精神に大きく影響

私たちの思考は「脳」だけだと思っていませんか?

脳が全てに指令を出しているかのように思われるのですが

実は

腸からも脳にメッセージを伝えて
それが精神にも影響しているのです。

これを

脳腸相関(のうちょうそうかん)

と言います。

漢方でも体をぶつ切りには考えず、

どこかに病気があると、

心を含めて体全体に影響がある

と考えます。


特に脾の働きが弱ると、

クヨクヨする、考えすぎるようになる

といった鬱に近い状態になるのです。



3,老化と腸内フローラ

私たちが生まれる時、腸内は無菌状態です。

そこから多くの人、環境を通じて腸内フローラが形成されます。

その後、腸内フローラはあまり変化しないと言われているのですが

ある年齢以降から

善玉菌が減り悪玉菌が増え始めるのです。

老化と腸内細菌は意外にも密接な関係にあります。

漢方でも同様。

お肌にはりつやを与え、顔色がよく見えるには

気や血が必要です。

それを生み出すのは

脾(ひ)です。



4,こんな人は注意!セルフチェック

・便秘、下痢
・お腹の張り、ゴロゴロなる
・たくさん食べても太れない
・そんなに食べてないのに太る
・疲れやすい
・風邪を引きやすい

これらは脾や腸が弱っている可能性が高いです。

特に湿気が多い今〜夏、

季節の変わり目には特に影響されやすいです。


現代人は偏った栄養素を摂りすぎな傾向にあります。

不調な時には

腸内細菌たちを休めるためにも

18時間食事を抜いてみましょう。(水分は必ず摂取してください)

そして

「お腹がすく感覚」を味わうようにしましょう。



5,腸活おすすめ食材

・発酵食品:味噌、酢、糠漬け、納豆など

・食物繊維:キャベツ、ブロッコリー、きのこ、海藻など

・甘みのある食材:米、もち麦、いも


一つの食材の量をたくさん取るのでなく

多品目とることがおすすめです。




私たちのカラダはヒト細胞だけでは成り立たず

多くの微生物(菌など)とともに

健康を維持しています。

良い関係を築き、元気に美しくありたいですね✨



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