手足ポカポカ全部が「健康」ではない

こんにちは!

漢方薬店kampo's山口りりこ(薬剤師・薬膳師)です。

「芒種(ぼうしゅ)」

土に水を蓄え植物たちの成長も著しい時期ですね。

道端の紫陽花が日に日に存在感を増してます。

気温も上がり、蒸し暑くなる頃

暑さ対策を始める方も多いのではないでしょうか。

今日は「体内の熱」に関してのお話です。

2021.6.5芒種

1,手足のポカポカ感覚

2,陰と陽、水と火

3,手足のポカポカは消火不足

4,生活で気をつけること

5,陰を増やすおすすめ食材


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1,手足のポカポカ感覚

手が温かいこと、これは良いことのように思われます。

特に意識なく、触るとポカポカしている状態であれば良いのですが

手や足の裏が熱い、火照る

という感覚があると、それは

内熱(ないねつ)

の可能性があります。

冷たい場所を求めて手の平や足の裏を置く

こんな方も多いです。


温かい状態=冷えていない=健康

と思われがちなのですが

漢方ではバランスが何より重要です。

つまり熱が強いことは不調につながっていくのです。



2,陰と陽、水と火

漢方の陰陽論は、単純なのに奥深い理論です。

一般的には

陰はネガティブ、悪いもの

陽はポジティブ、良いもの

と認識されていることも多いのですが

そうではありません。


1年で見ると

春夏が陽、秋冬が陰

1日で見ると

昼が陽、夜が陰


でも、12:00になったからといって陰から陽にカチッと変わるわけではなく

陰と陽の比率が少しずつ変化しながら

陽が高まっていっています。


身体の役割で陰陽を見ると

陽=温める、活発、エネルギッシュ=イメージ:火
陰=冷やす、鎮静、リラックス=イメージ:水

といった感じです。

つまりどちらも必要で、

このバランスをとりつつ柔軟に変化できる身体が

健康

なのです!



3,手足のポカポカは消火不足

手足裏が熱いと感じる方は

陰(水)が足りず、体内の火消しができない状態

といえます。

陽の勢いを止められない、ということです。

実は陰の不足は美容には大敵。。

内熱があるということは

乾燥につながっていきます。

そのほか、

微熱っぽさ、更年期症状、喉の渇き、ドライアイ、寝汗、不眠、空咳が出やすい

などの症状も出やすくなります。



4,生活で気をつけること

陰を消耗しない生活。

冷え対策よりも、現代人にとって難しいと思っています。

強すぎる火を消すことは難しくないのですが、

水を増やして火を消すこと、が意外と大変なのです。


更年期のホットフラッシュも同様で

冷たいものをとったり、身体を冷やすことは

根本的解決になりません。

(→多すぎない火を消そうとしているので体力が消耗します)


1,塩辛いもの、唐辛子などの辛味をとりすぎない
2,ストレスを溜めない
3,質の良い睡眠をとる


まずはこの3つ。

ストレスを溜めないことが一番難しいように感じますが

身体にとってストレスと感じないのは

「規則正しい生活」です。



5,陰を増やすおすすめ食材

⚫︎陰を増やす

黒ゴマ、黒豆、牡蠣、ホタテ、卵


⚫︎血を増やして陰を増やす応援

にんじん、ほうれん草、小松菜、ぶどう、豚肉


⚫︎火照りなど熱をとる

セロリ、きゅうり、トマト、バナナ、豆腐



いかがでしょうか。

陰を養うことは

潤いたっぷり、美容にも繋がります。

これから暑くなる時期に陰を養う養生を取り入れ、

暑さに負けない身体づくりをしましょう◡̈⃝°.


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